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「思い出話に耳を傾け、心の健康をサポート」

傾聴ボランティア
小川 由紀さん

親の認知症をきっかけに

 小川由紀さんが傾聴ボランティアの活動に興味を持ったきっかけは、ご家族との関係でした。「親が認知症になって、うまく話ができなくなったんです。その当時は私も忙しくてどう接していいかわからず、戸惑っているうちに親は亡くなってしまいました。あのとき一体どうすればよかったんだろうと後悔を抱えていた折に、『傾聴ボランティア養成講座』のお知らせを見つけました」もともと日本人英語指導助手(JTE)や、読み聞かせのボランティアなど、さまざまな地域活動をしていた小川さん。次は高齢者に関わる活動にも挑戦しようと、受講を決めました。
 傾聴ボランティアは、老人ホーム等の施設に足を運び、高齢者など傾聴を必要とする方のお話を聞く活動です。講座では傾聴の理論を座学とロールプレイの両方で学びます。
 講座修了後の2019年、小川さんは杉並ボランティアセンターの支援も受けながら傾聴ボランティアの活動を始めました。
 「初対面の人同士で話をするので、最初は『話してくれるかな』と、どきどきしました。でも実際に始めてみると、新しい方との出会いがあり、自分の知らない世界がぐっと広がった感覚がありました。自分の親には間に合いませんでしたが、ぜひ他の方のお役に立ちたいという気持ちで、活動を続けています」
 現在は2つの施設に、月に1回ずつ通って活動を続けています。


小川 由紀さん

活動の中で生まれた、心の交流

 傾聴ボランティアの活動目的は、高齢者等の話を聞き、心の健康のサポートをすること。お話の内容は今現在の出来事よりも、昔の思い出が中心になることが多いそうです。
 「傾聴をしている間、利用者の方が、一番楽しかった時期、若いころのご自分に戻っているな、と感じる瞬間があります。その方にとって忘れられない思い出を共有していただけるのは、活動の中でうれしいと感じることの一つです」
 活動を続ける中で、印象的な出来事もありました。
 「利用者のお一人で、あるご年配の女性のお話を、毎月継続して聞いていた時期がありました。最初は施設のダイニングでお話ししていましたが、だんだんその方の足腰が弱ってしまい、最後は個人のお部屋に伺いました。お会いする中で私を近しく感じていただいたのか、ベッドに横になっているその方がふと私の手に触り『あなた、手が冷たいじゃない。この布団で温まったら?』と言ってくださったんです。まるで家族に接するような一言でした。そんなふうに言っていただけるほど関係が深まったんだなと、心が温まりました」
 さまざまな刺激を受けながら、今日まで活動を続けてきた小川さん。活動を通して、改めて「聞くこと」の大切さに気付いたそうです。
 「傾聴の基本は、相手のお話をまず『そうなんですね』と受け止めること。それを心がけるうちに、家族の普段の会話でも、『まず話を聞こう』と思えるようになりました。さまざまな発見や学びがあるこの活動を、今後も続けていきたいです」


「名札とテキスト」

 活動時には、必ず名札を下げてお話を聞きます。傾聴の基本について書かれているテキストは、今でも読み返すことがあるそうです。

「名札とテキスト」
 
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