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「人との出会い、「ご縁」から見つけた退職後の第二のライフワーク」

知的障害者ガイドヘルパー
川津 利恵子さん

子育て中の苦労を原体験に

 「知的障害者ガイドヘルパー養成講座」は、「すぎなみ地域大学」の中でも人気の講座です。講座を修了した人は、東京都から「知的障害者(児)移動支援従業者」として認定され、知的障害者の移動をサポートする活動が可能になります。そのやりがいの大きさから、退職後の第二のライフワークとして選ばれることも多い「知的障害者ガイドヘルパー」。河津利恵子さんも、長年続けてきた仕事を退職後、活動を始めました。
 「私の子どもの一人も障害があります。自分が子育てをしているときはガイドヘルパーのような制度はなく、子どもの送り迎えで大変な苦労がありました。その背景もあり、ご縁あってガイドヘルパーの事務所の方とお話ししたときから『いつかガイドヘルパーとして働きたい』と思うようになりました。『知的障害者ガイドヘルパー』は有償の活動です。もともと退職後も自分で体を動かして収入を得たいと思っていたので、責任を持って取り組めるこの活動は、自分にとても合っていると感じます」
 活動内容は利用者によって変わります。「基本的には、障害のある方が移動する際に『できないことをカバーする』『見守る』役割の活動です。電車でお出かけすることもあれば、公園に散歩に行って一緒にお弁当を食べることもあります」
 多いときでは週に5日ほど活動するという河津さん。活動のボリュームは自分で調整できるため、大きな負担になることはないと言います。
 「勤務が1日1時間という日もありますし、週末は家族と過ごすことを優先しています。家庭とのバランスはちょうどいいですね。夫も去年『すぎなみ地域大学』を受講して、知的障害者ガイドヘルパーとして活動を始めたんですよ」


川津 利恵子さん

「次どこ行く?」と聞かれるうれしさ

 活動をする際、河津さんに気をつけていることを伺いました。  「まず絶対に遅刻をしないことです。利用者さんには日々のルーティーンがあり、イレギュラーな対応に難しさを感じる方も多いです。気持ちの安定が安全の確保にもつながりますから、居心地よく過ごせるように気をつけています。そういった積み重ねで、利用者さんから信頼されるととてもうれしいですね。一緒に出かけた利用者さんから『次どこ行く?』と言われたり、そんなひとつひとつの反応に、やりがいを感じます」
 やりがいにあふれた地域活動に巡り合えた河津さん。自分に合った活動を見つけるコツは、「ご縁」を大切にすること、と話します。
 「自分の気持ちと、人との出会いを大切にして過ごしてきた結果、この活動に巡り合えたように思います。人とのつながりが増えると、自分ができることの幅が広がります。これから地域活動を始めるみなさんも、新しいお誘いや出会いがあれば『ご縁だな』と思って、まずやってみることをお勧めしたいです」


河津さんの「リュック」

 「利用者さんによって、何が起こるかわからないので」と、だんだんと持ち歩くアイテムが増えていきました。雨具、ティッシュ、ウエットティッシュ、タオル、筆記用具、レジ袋、ビニール手袋などなど、リュックに入れていつも背負っているそうです。

河津さんの「リュック」
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