「仕事をしながらできる、視野の広がる地域活動」
活動は週末に。無理なく仕事と両立
杉並区には、仕事をしながら地域活動に取り組む区民が数多くいます。荒川友佳さんもその一人です。荒川さんはすぎなみ地域大学の募集案内で『知的障害者ガイドヘルパー講座』について知り、興味を持ちました。
「仕事も含め、自分のための時間を楽しく過ごしていたので、そろそろ他の人の役に立ちたいと思い、ボランティアに関心を持ちました。ガイドヘルパーは、親族の中に障害のある人がいたこともあり、やってみたいと感じた活動でした」
知的障害者ガイドヘルパーは、一人で外出するのが困難な知的障害者を対象とした、移動支援の活動です。講座では、支援に必要な基本知識や技術について学びます。それまですぎなみ地域大学のことを知らなかった荒川さんも、受講してみて「こんなに専門的なことを教えてくれる区民講座があるとは知らず、驚いた」と言います。
講座修了後、荒川さんは2023年に移動支援事業所に登録し、ガイドヘルパーとしての活動をスタートさせました。
平日は仕事があるため、活動は主に週末。予定を調整し、月に1~2回ほど活動しているそうです。
「休日を使っていることもあり、自分の予定は優先し、できる範囲で活動するようにしています。できるだけ長く継続するために、無理をしないように気をつけています」
一歩踏み出したことで得た意外な気づき
ガイドヘルパーの役割は、利用者の余暇・社会参加のお手伝いをすること。具体的な支援内容は、利用者の希望によって異なるそうです。
「活動は、大体自宅に迎えに行くところから始まります。その後は公園に行ったり、工作教室などに付き添ったり、色々です。移動中の安全確保はもちろん、駅で切符を買うのを手伝ったり、施設に入るときは代わりに受付したりもします」
活動時は気遣いの心を持ちながらも、あまり手伝いすぎず、利用者に「お手伝いしましょうか。ご自分でやりますか」など対話をしながら支援することを大切にしているそうです。
活動を始めてから、荒川さんは以前よりも「色々なことが見えるようになった」と話します。
「一番驚いたのは、交通機関のバリアフリーが意外と進んでいないことです。利用者の方によっ
ては、足が悪く、エレベーターが必要という場合があります。駅によっては、エレベーターがどこにあるか調べるのも大変です。利用者の安全に気を配るうちに、活動以外の時間も『誰か困っていないかな』と周りを心配する癖がつきました」
荒川さんはこれまでを振り返り、「あのとき講座に申し込んで、本当によかった」と話します。
「講座を受ける前は、どんな雰囲気なんだろうと少し緊張しました。でも他の受講者とグループワークでお話しするなど、交流するうちに楽しくなりました。地域活動を始めて、自分の視野が広がったと感じます。ぜひみなさんにも、まずは講座を受けて、一歩踏み出していただければと思います」
「バインダーと筆記用具」
支援後に提出する報告書やスケジュールをメモした紙をバインダーに挟み、筆記用具と一緒に持参します。
安全に、時間通りに支援を進めるための工夫です。
